話数単位で選ぶ、2018年TVアニメ10選
アニメコンテンツにおいてTwitterで勝手に一方的に懇意にさせてもらっているフォロワーさんが、面白そうな企画に参加していたので私もやってみようと思います。
新米小僧の見習日記 さんが企画されている年末TVアニメまとめエントリで、ルールがあります。
ルール
・2018年1月1日~12月31日までに放送されたTVアニメ(再放送を除く)から選定。
・1作品につき上限1話。
・順位は付けない。
私はプラスして2018年アニメ総括としてもこのエントリをまとめさせていただこうと思います。ネタバレ有りなので注意!
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1,魔法使いの嫁 #15 「There is no place like home.」
2,ひそねとまそたん 第11話「モンパルナスの空とクズ女」
3,宇宙よりも遠い場所 STAGE10 「パーシャル友情」
4,ハイスコアガール ROUND3
5,ヤマノススメ サードシーズン 第4話 「クラスメイトと遊ぼう!」
6.刀使ノ巫女 波乱編 第21話「雷神の剣」
7,ベルゼブブ嬢のお気に召すまま。 第6話「9センチ分の。/閣下の秘密。」
8,やがて君になる 第6話「言葉は閉じ込めて/言葉で閉じ込めて」
9,アニマエール! 第9話 「部長決定!5人のチア」
10,色づく世界の明日から 第13話 「色づく世界の明日から」
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1,魔法使いの嫁 #15「There is no place like home.」
エリアスの家に住む家事妖精のシルキー回。寡黙で家事をしっかりこなすがエリアスとチセが【銀の君】と呼ぶように可憐な見た目をしている妖精。2018年ほとんどしゃべらない最高のヒロインその1。
全体的に暗い雰囲気のある当作品において僕たちがホッと安心できる存在の一人。数ヶ月ぶりにチセと再開したシルキーの笑顔だけでご飯3杯イケます。
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2,ひそねとまそたん 第11話 「モンパルナスの空とクズ女」
2018・釘宮理恵・ベストワークス。主人公たちの上官という大人の女性役をあの釘宮理恵がやっているだけで涙が出る。冷静沈着、しっかりとした自衛官の鏡のような役を演じてきたが、過去自分がDパイになれなかったことに対する思いと、Dパイに選ばれたのにも関わらず自らOTFから降りることを選んだひそねへの気持ちが爆発してしまい、感情を顕にし激昂する柿保飛行班長を見事に演じきった釘宮理恵には頭が上がらない。現時点で『楽園追放-Expelled from Paradise-』のアンジェラ・バルザックを超えて釘宮理恵ベスト。
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3,宇宙よりも遠い場所 STAGE10 「パーシャル友情」
2018年はよりもいの年でした。多くの方々がベストアニメに選ぶ中私はこの回を選出。
結月回。彼女はタレントという仕事故に”友達”を作れない過去を持つ。私達視聴者からは女子高生観測員の4人は既に普通から大きく飛び越えた友情に至っていることは明白なのだが、結月は友達になるには目に見える何かが必要だと思いこんでいる。そんな彼女の悩みを解決するのは4人の中で最・天衣無縫であるキマリだった。
「わっかんないんだよねぇ」と泣きながら結月に抱きかかるキマリと理解できない故に複雑な表情をする結月がよりもい・ベスト・シーン。共感、とまではいかなくても何か心の琴線に触れる2018年アニメ名シーンでした。
本当によりもいはOPアニメも一級品で、キマリが世界をひっくり返すところから始まり、テニスの選手がカメラにサインするような演出も大好きで本当に大好きなアニメOPです。
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4,ハイスコアガール ROUND3
2018・ベスト・泣き・作画。
2018年純愛アニメの金字塔ことハイスコアガール。ちょうど世間がe-sportsで盛り上がって、私も1年前くらいからストVの観戦をちょくちょくしているので楽しみにしていたタイトル。
J.C.STAFFとは思えない安定感、フルCGアニメーションではあるが毎話原画を監督の山川吉樹が一人で担当するなど様々な話題があるが、この3話はヒロインの大野晶が主人公との別れのシーンで「SHIROBAKO」のえくそだすっ!の泣き作画リテイク回を思い出させる表情をする。顔はぐしゃぐしゃ鼻水ダラダラの最高の泣き作画が見られる。2018年ほとんとしゃべらない最高のヒロインその2。
2018年は百合作品の台頭により、恋愛作品の心情や演出の複雑化が顕著に見えた気がするが、綺麗な三角関係を描いたハイスコアガールには相当やられた。来年のOVAも楽しみな一作。
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5,ヤマノススメ サードシーズン 第4話「クラスメイトと遊ぼう!」
2018・ベスト・オブ・ベスト・作画回。
聡明なアニメファンの方々には説明する必要なしの作画回。
あの松本憲生が一人原画を担当した2018年屈指の作画。2018年いちばん見た。
というかヤマノススメに出会えてよかった。ありがとう。エイトビットはすごい。
とはいえ内容もあおいが少しずつ人間としても成長を重ねる大切な回。みおゆりかすみあおいひなたがカラオケで盛り上がるシーンは涙なしには見られない…
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6,刀使ノ巫女 波乱編 第21話「雷神の剣」
衛藤可奈美の真実が垣間見えた回。”夢の中で最強の刀使(若い頃の母親)と戦い続けることができる”という能力は土塚理弘作の漫画『マテリアル・パズル』の主人公3人を彷彿とさせて個人的に胸熱な設定だった。
夢の中の記憶が無いとはいえ、現時点で作中最強の刀使であることは自分の力量故に否応なく気づいていた可奈美が、世界平和をかけた瞬間に己の夢である”強い刀使と刃を交えたい”と天秤にかけた(周りにはそう見えた)瞬間の表情をこう見せてくるかという、主人公にありがちなただ優しいキャラクターじゃない、歪んだ感情を持つ、衛藤可奈美を魅力的な人間に昇華した素晴らしい演出だった。
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7,ベルゼブブ嬢のお気に召すまま。第6話「9センチ分の。/閣下の秘密。」
2018・ベスト・ヒール・作画。
明らかにヒール(靴)に異常なまでの偏愛があるスタッフが居ることを1話から彷彿とさせるカットに視聴を決めた作品。この6話ではなんとヒールが折れます!これはアニメ史に残る名作になるのでは!?(クソ適当言ってますが)
ベルゼブブ閣下もヒールがあると気持ちがシャンとして良いって言っていて僕もシャンとしてしまいました。これは良いガンガンアニメ!ありがとうライデンフィルム!(なおはねバド!は…)
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8,やがて君になる 第6話 「言葉は閉じ込めて/言葉で閉じ込めて」
2018年はリズと青い鳥のおかげで青い花に出会い、少しずづ百合作品へ近づいていった年でした。その中でも変わった作風の作品。
アイキャッチから始まる後半が問題(?)のシーン。七海燈子の闇が見える。
川で飛び石ならたまこラブストーリーだが、あの作品では男女関係・告白・逃げ出すの一連の流れだが、こちらは女同士・好きにならない・近づくという真逆のシーンになっている。
(表面上)好きにならないことで一緒に居ることができる歪な関係をスタートさせた記念すべき一話。ただ、小糸侑は諦めない!彼女には成し遂げたいことがあるから!なのだが…
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9,アニマエール! 第9話 「部長決定!5人のチア」
2018・ベスト・オブ・好きな女いる・アニメ。
牛久花和がめちゃ好き。おっぱいがデカいよね。でも一目惚れだから全部好き。
そんな牛久花和が入部して5人になり同好会から部活へステップアップ!とにかく牛久花和かわいい。そんな中、宇希の弟のサッカー少年団の応援をすることになる。宇希の弟は第二次性徴期あたりで女子に反感を持っているようで、チアリーディングをしているなんていったらもう大変。そんな弟に当日まで切り出すことができない宇希だが、前日にふとしたきっかけで弟からチアの悪口を言われてしまい怒ってしまう。
当日になって神ノ木高校チア部として宇希が登場。一生懸命応援する姉をみて、心を動かされ自分の有り様を見つめ直す。とこんなストーリー。
こういった所謂日常系アニメであっても、受容の物語をしっかりと描いている今作、それのみならず多くのアニメーションが受容の物語を表現していることに改めて気づくことができ、これからもアニメを愛していきたいと再確認できる素晴らしい回だった。だからアニメは救いなんだ。
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10,色づく世界の明日から 第13話「色づく世界の明日から」
これは人の尊厳を取り戻す物語。P.A.WORKSといえば切ない恋愛作品を作るのが得意な会社である印象があるが、その実同時にどこか欠けている人間が何かを取り戻し生きていく作品でもあった。
今作も未来から来た瞳美と過去にいた唯翔が出会い、欠けた思いをお互いに埋めあって世界の色を取り戻していくさまを美しい美術と音楽が表現するP.A.WORKSらしい静かでとても綺麗な作品に仕上がっていた。
60年後にもどった瞳美が「幸せだった」というシーンは感涙モノ。60年間宝物だった思いを仕舞い続けた琥珀の心境を考えるとさらに涙が…
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2018年は本当に面白いアニメが多くて忙しい年でした。特に2018秋アニメは名作揃いで人生で初めて1クール10本以上見てしまうほど楽しいクールになりました。
特にオリジナルアニメの攻勢がものすごく、”よりもい”を筆頭にここ載せていないものだと"あかねさす少女"や"ソラとウミのアイダ"等粒ぞろいで選ぶのが大変でしたがこのような結果に。
筆者は静かなアニメが好きなのですが、今回の10選でも静かなアニメが多くて本当に良い年だったなと思いました。
この”話数単位で選ぶ、2018年TVアニメ10選”とは趣旨に反しますが、今年見た過去のアニメとして本当に好きだった1話だけ紹介させていただこうと思います。
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番外編,●REC Take10 「いつも二人で」
花見沢Q太郎原作のアニメ。制作はSHAFT。15分アニメで全10話。
原作はちょっとエッチなラブコメなのだが、SHAFTがうまい具合に”あの頃”を思い出させる独特のエロゲー原作アニメの風味を香り立たせている。声優志望、ヒロインの恩田赤に出会えて本当に良かったと思わせてくれる。
最終話、声優として順風満帆の恩田赤とは対象的にうまくいかない松丸。そのせいか赤に八つ当たりしてしまい、一時は別れそうになってしまう。仲直りした夜を超え、朝方の色の薄い陽の光に照らされたビル街を歩くシーンが本当に静かで綺麗で……………
人生のオールタイム・ベストに入る名作だった。