パナモリカンパニー

オールの代わりにハンドルを

―何一つ失わずにVを愛でるのは不可能― #ぶいめで 【周防パトラさんとしいたけの場合】〈出会い、作曲、ASMR編〉

 

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こんばんわんわん!イイねね…………………………………………………………………………………………………………………です。

昔ちょっとだけ見てたけど最近急激にVtuberにハマったので空白の期間を埋めるためにはどうしたらイイのか?って考えてたら「歳月を費やしてきたVtuberオタクにインタビューしたらコンテクストを得られるな」って気づいたのでVtuberオタクのフォロワーにインタビューしてみようっていう企画!

 

記念すべき第一回はハニーストラップ所属周防パトラさんのオタク、しいたけさん(@s3atake)にインタビュー!後編です。インタビューといいつつイイねね…(略)も結構喋ってしまいました、周防パトラさんが、好きなので…

それではどうぞ!

 

↓前半はこちら↓

panamolycompany.hatenablog.com

 

 

 

周防パトラさんとの出会い

努力によって研鑽されてきた良さがあるというのは、そういうオタクにも受け止められる魅力の一つ

 

ーーーお待たせいたしました、そろそろ今回のメインコンテンツに進もうと思います。周防パトラさんとの馴れ初めを教えていただきますか?
 
しいたけ:初めの出会いは、フォロワーがぶいちゅっばの歌をシェアしていて、それを見たのがきっかけですね。


【オリジナルソング / Vtuberの歌】ぶいちゅっばの歌作って歌ってみた♪【周防パトラ / ハニスト】


その後すぐハマったわけではなかったのですが、チャンネル登録をして気が向いたときに見ていました。
それには理由があって、初期の頃は動画投稿が多かったのですが、今と比べるとあまり褒められた内容ではなかったんですよね(笑) でも後に雑談配信で「悪魔(ハニストは悪魔のグループで喫茶店の店員)になりたての頃は空回りしていた」という反省をしていました。
 
ーーー見える形で反省を見せていくというのは偉いですね。
 
しいたけ:ハニーストラップのマネージメントを行なっている灰猫ななしさん(以下ななし)はかなりの頻度でハニストの動画や配信を確認していて、内容に関してシビアに調整、修正しているようです。
もちろん周防パトラさん自身も配信を客観視して、面白くしていこうという向上心がかなり高いというのは彼女の好きな所の一つですね。
 
ーーーVtuberの中には技術的な面白さはさておき、自らの強みを押し付けていくだけで面白くなる方もいるじゃないですか。もちろんそういう単純にわかりやすい面白さに惹かれることもありますけど、そういう性質の面白さって眩しすぎるというか、受け止めきれないオタクもいますよね・・・私とかなんですけど(笑)
ただ周防パトラさんはそうではなくて、努力によって研鑽されてきた良さがあるというのは、そういうオタクにも受け止められる魅力の一つだと感じています。
 

 

 

PATRA MUSICについて

「誰かに自分の曲を聞いてもらえるっていうのは本当に嬉しいことなので。」


しいたけ:周防パトラさんは作曲もできる人なんですけども、ハートサーモグラフィーという代表曲があります。商業的な制作案件が増えてきて、今でこそあまり作曲配信というのは行われなくなりましたけども、ハートサーモグラフィーは作曲の工程を配信してくれていました。


【オリジナル曲】ハートサーモグラフィー【周防パトラ / ハニスト】


 ハートサーモグラフィーの作曲工程アーカイブ


【作曲配信】まったり雑談しながら曲を作ってみるよ~!【周防パトラ / ハニスト】


 
ーーーハートサーモグラフィーといえば、しいたけさんのRemixはかなり好みでした。あの曲はRemixしている方が多い印象ですが、あれはトラックを公開していたんでしょうか?

soundcloud.com


 
しいたけ:ありがとうございます。ハートサーモグラフィーがアップされた当時、ななしにDMした方全員に、ボーカルとインストの2つをバラで頂けたんですよね。Remixが多いというのも、公にRemix出来るのがハートサーモグラフィーと、彼女のSoundcloudでインストを配布しているぶいちゅっばの歌だからだと思います。
 
ーーーSoundcloudに自身の楽曲をアップロードしてるのは彼女らしさの一つな気がしますね。Soundcloud世代の我々としても嬉しいポイントです。
 
しいたけ:(周防パトラさんは)ハニストに勤務する前から作曲していて、昔はボカロの曲をニコニコ動画にあげていた時もあったみたいなんですけど、全然再生数が伸びなくてこのまま続けていくのかを悩んでいた時期もあったみたいです。
私自身もブート、Remixを制作しているのですけど、初めはなかなか満足の行くものができませんでした。ようやく2017年ころに制作したブートが周りの友達にも結構褒められて、自分でも楽曲に満足を感じることが出来たんです。周防パトラさんもハニストに勤めるようになってから、自分の楽曲がたくさんの人に聞かれたことが相当嬉しかったようなんですね。配信でその話を聞いたときに、この人についていこうと思いました。誰かに自分の曲を聞いてもらえるっていうのは本当に嬉しいことなので。
 
ーーー昔のエピソードはオタクの好物の一つですからね。しかも自身と共感できるなんて好きになってねっていう私信みたいなものですね。

 

 

ななしとVtuberの炎上について

(灰猫)ななしさんは周防パトラさんの配信を見ていると大抵コメ欄にいる

 

ーーー続いては先程話題に出たななしについてお聞きします。昨今Vtuber業界と炎上騒ぎは切っても切れない関係になっていますが、ハニーストラップのみなさんは比較的そういう事は少ないような気がします。最近はVtuberと運営絡みの事件なども多いですが、774Incは比較的安定しているような印象です。ハニストを長く見てきたしいたけさんにはどう映っていますか?
 
しいたけ:(灰猫)ななしさんは周防パトラさんの配信を見ていると大抵コメ欄にいるんですよね。これってしっかりメンバーの配信を確認しているということで。以前蒼月エリさんが引退後、やはり残されたメンバーも精神的に負担もあったようで、周防パトラさんが飲酒雑談配信を繰り返していた時期があったんです。その時ななしから心配されていて、(精神的に)大丈夫ですか?っていうフォローがあった事は本人が話していました。やはり他の大所帯なグループよりも、少数精鋭な分運営とのコミュニケーションが密接に取れているという印象があります。もちろんVtuber側の(炎上するかの)ライン見極めがキチンとしているのいうのは間違い無いです。
 
ーーー運営に不信感があると、見てる側も安心して見れない部分がありますよね。その点774Incはそういうところが無いのでVtuberというコンテンツに集中することができる気がします。
 
しいたけ:Vtuberが不安なく活動できているというのは大事な要素ですよね。我々が働こうとする会社を選ぶ時に、経営が不安なところを選ぶ理由がないですから。

 

ASMRについて、音質、毎週続けている意味

おれくんとのイチャイチャをASMR配信として2年近く続けてきた信頼が、我々リスナーの耳や精神に影響を与えている

 

ーーー続いて周防パトラさんといえばASMRについての話題は外せませんよね。私も周防パトラさんとの出会いはASMRからでした。
しいたけさんはいつ聞き始めましたか?
 
しいたけ:2019年2月ころだったと思います。それまではASMRというコンテンツにあまり興味がなかったのですが、ハートサーモグラフィーで心を鷲掴みされたあと、前述のパーソナルな話題で彼女を好きになったきっかけで聞き始めました。初めのころは、音響・録音技術的な面で聴いていたのですが、気づけば沼にはまっていました(笑) ASMR配信の音響技術は本当に凄いですね。
 
ーーー周防パトラさんのASMR配信は本当にすごい音質ですよね。ASMRistは実在、バーチャル問わず色々聴いていますが、周防パトラさんのASMRは本当にノイズが無いんですよね。バイノーラルマイクの特性上、わずかなホワイトノイズっていうのは乗ってしまうものだと思うんですけども。ノイズが無いことによってロールプレイへの没入感が格段に違うと感じています。
 
しいたけ:それでも初期のころはノイズは乗っていたんですよ。ただASMRの為にDTM機材の更新をしているというのは公言していて、一般的なASMRistとは全く違った録音環境になっているはずです。機材オタクというのも周防パトラさんの特徴の一つですね。もちろん機材だけではなくて、DTMで培ったノウハウもふんだんに使われていると思います。
 
ーーー例えば(周防パトラさんのASMRは)囁き一つとっても、耳に刺さらないというか、丸い音像になっていますよね。こういう部分もDTMや録音技術と関係しているのでしょうか。
 
しいたけ:ボーカルを録音する際に使用するDeEsser(ディエッサー)というプラグインエフェクターがあります。これはサ行を発音する際に生まれるシビランス(歯擦音)という成分だけカットするものです。これは録音する際は常識的に使用されるものですが、こういうノウハウをASMRにも応用できるのは彼女ならではの強みですね。でも、音質の良さっていうのはそれだけではないと思っていて………
最近は声優さんを起用したASMR音声がポツポツ出てきていて、話題になっていたので、聞いてみたんですよ。おそらく声優さんをきちんとスタジオにお呼びして、収録機材もKU100というNEUMANN製の高級バイノーラルマイクを使用していると思うんです。つまり技術的な面では同一レベル。でも(周防パトラさんのASMRとは)決定的に違うことがあって、それっておれくんとの信頼関係だと思うんです。
 
ーーーおれくん っていうのは周防パトラさんがリスナーを呼称する際の通称ですね。
 
しいたけ:そうです。これは周防パトラさんがなぜASMR配信をするのかっていう部分にも繋がるんですけど、「おれくん」との妄想の具現化だという話をしていて。その妄想のロールプレイ、おれくんとのイチャイチャをASMR配信として2年近く続けてきた信頼が、我々リスナーの耳や精神に影響を与えているという気がします。1時間越えのASMR配信を毎週欠かさずリアルタイムで続けているっていうのは本当にすごいことですからね。
 
ーーー確かに精神的な部分も大きい気がします。前からASMRだけは聞いていたんですけど、最近周防パトラさんのことを好きになってからリアルタイム配信を聞いたら、「今耳元に周防パトラさんがいるんだ」という実在性が格段に上がって、画面の向こうだとしても同時間軸を共有しているんだという気持ちが更にASMRを格上げしてくれました。
オススメのASMRアーカイブはありますか?
 
しいたけ:ASMRを始めたての頃にやっていた海辺のシチュエーションのものが好きですね。それからおそらく機材が大幅に更新されたタイミングでのアーカイブも聞いていただくと違いがわかって楽しめると思います。

www.youtube.com

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我々は周防パトラさんが好き

職人気質の中にある儚さや危うさという人間味に惹かれている


ーーーありがとうございます。それでは最後の質問になりますが、しいたけさんが周防パトラさんを好きな理由ってなんでしょうか?
 
しいたけ:もしかしたらDJ声優パラダイス氏のツイートみたいになってしまうかもしれないんですけど…(笑)

 

1つ目は目標だからですね。単純に周防パトラさんが作るような音楽を自分も作ってみたい。彼女の音楽は、やりたいこととリスナーが望んでいることのバランスが高レベルで同居していて、調和が取れていると感じています。私自身もそういう音楽を作ってみたい。あこがれの人です。
2つ目は、彼女と出会って初めて""推し""という概念を理解したんですよ。彼女を見続けていく中で、コンテンツと我々おれくん達への向き合い方の真摯さ、面白くしていこうという努力、そういう部分によって「てえてえ」なっていう気持ちを理解した感じです。
 
ーーー私は以前から梅原大吾という格ゲープロレジェンドプレイヤーのストリームを追っているんですけど、彼も格ゲーへの取り組みが尋常ではないんですよ。それはストⅡから今現在まで30年近く最前線を走り続けていることが証明しているんですけども、周防パトラさんの取り組みというのはそれに近いものを感じています。
 
 
しいたけ:それは面白い比較ですね。私も昔秋葉原heyというゲーセンでSTREET FIGHTER III 3rd STRIKE(以下3rd STRIKE)をプレイしたり、西日暮里バーサスというゲーセンで今も行われている東西線アーカイブを追っていたので、もちろんウメハラも知っています。あの有名な背水の逆転劇は衝撃でしたね。


背水の逆転劇


格闘ゲーマーの取り組みはウメハラだけでなくプロは何れもすごいですけども、周防パトラさんも配信をしながら作曲、曲提供、毎週ASMRの段取りと、「周防パトラは一日が50時間ある」って比喩されますけど、本当に化け物レベルですよ。
 
ーーーウメハラと周防パトラさんの共通点に気づいたエピソードがあるんですよ。コロナの影響で自粛中、ウメハラが週6で一日8時間以上の配信をずっと続けてたんですね。というか今もそれに近いくらいやってるんですけど(笑)その中コメントで"よく毎日続くね〜"とか”疲れないの?”とか聞かれる事あるんですけど、こう答えてたんですよ。「今CPT(カプコンプロツアー)がない中、収入がない状態で、配信しないっていう選択肢は無い」「配信してないと(格ゲープロという職業柄)不安なんだよね」って答えてたんです。その時は別に周防パトラさんとの共通点を見出してたわけではないんですけど。後日周防パトラさんの配信を見ていて、その日は4回行動(一日4回配信する)で、「よくみんなから一日4回も配信してすごいねって言われるけど、パトラは配信してたほうが気が楽なんだよね」話していた時にすべてが繋がった!ってなりました(笑)
 
しいたけ:そういうエピソードでプロアスリート並の取り組みをしている彼女を見せられると、怖く感じるなっていう時ありますね。
 
ーーーある意味そういう危うさが魅力の一つだなって感じています。取り組みが強ければ強いほど実は不安定になっていくものだったりするじゃないですか。よくプロアスリートのメンタルケアっていうトピックって話題になったりすると思うんですけど。
この前KU100マイクが壊れた時にリスナーに見せた涙というのはASMRに尋常ではない時間、労力、精神をかけてきた裏返しを感じてグッと来ましたね。その後お休みするはずだった月曜の定期ASMRをゲリラで配信した際、お話する内容だったり声の雰囲気が、感情が揺れ動いてる様が表れていて、職人気質のような周防パトラさんでもやはり落ち込むことがあるんだなって気づけました。そういう一面を見れたのは嬉しかったですね。もちろん元気に配信してくれる方がイイんですけども(笑)
 
しいたけ:オタクの悪い部分が出てますね(笑)イイねね…(略)さんが感じている職人気質の中にある儚さや危うさという人間味に惹かれているというのは、私も同じかもしれません。
 
ーーー最後に周防パトラさんやハニストへの思いがあれば聞かせてください。
 
今年は774Incとしてudp8からの独立だったり、最近ですとハニスト2周年や、周防パトラさんでは電音部への参加、オリジナルアルバム製作中だったりと嬉しいニュースが多いですね。過去色々なことがありましたけども、今はチャンネル登録者数もガンガン伸びて上がり調子なので、どんどん飛躍して行ってほしいと思います。これからますますの活躍を期待しています!

 

ーーーありがとうございました!

 

↓周防パトラさんの最新曲↓


【オリジナル曲】一目惚れパラドックス【周防パトラ / ハニスト】

 

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#ぶいめで はインタビューされたいオタクを募集しています!Vtuberが好きならオッケー!その熱意とコンテクストぜひ私にください!インタビューされたい方は@_osashimi_まで好きなVtuberと事前に見てもらいたいアーカイブ合わせてご連絡ください。感想は #ぶいめで でガンガンツイートしてね!

イイねね…………………………………………………………………………………………………………………でした。